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Q14:
PMAは、ストレートアスファルトにポリマーを改質材として添加しています。改質材には主にSBS(スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体)が使用されています。
SBSはPMA中でポリスチレンドメイン(以下、PS)を形成し、ポリブタジエン(以下、PB)がPSを介して網目状に結合したような構造を構築しています(図-1)。
PSは粘度を上昇させる役割があり、塑性変形抵抗性の向上に寄与します。また、PBは、低温での耐ひび割れ特性の向上に寄与します。
PMAは、ストレートアスファルトと異なり、貯蔵時に軟化点や粘度が下がったり上がったりと複雑な挙動を示すことがあります。この主な要因としてSBSの熱分解(図-2)および架橋反応(図-3)が挙げられます。
熱分解とは、SBS中のPBがいろいろな場所で切断される反応です。熱分解により、PMAは軟化点や粘度が下がります。
一方、架橋反応とは、PB同士の架橋によりSBSが高分子化する反応です。架橋反応により、PMAの軟化点や粘度が上がり、反応が進行するとゲル化を起こし、取扱いが不能になる恐れがあります。
上記のようなSBSの熱分解・架橋によるPMAの性状変化を抑えるため、PMAを貯蔵する際には、メーカーの指示する貯蔵条件に従ってください。
貯蔵の目安は、タンクの構造や貯蔵数量によりますが、一般的には180℃以下で1週間程度です。