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※動画はわかりやすさを重視して撮影しております。
実際の試験状況とは詳細が異なりますが、ご了承下さい。
アスファルト
天然または石油精製から得られる瀝青(ビチューメン)を主成分とする半固体あるいは固体の暗褐色ないしは黒色の粘着性物質。通常舗装用アスファルトといわれるものは、石油精製から得られるストレートアスファルトである。
アスファルトの組成
アスファルトは数千種類以上の化合物の集合体であるが、それらを個々に取り出すことは事実上不可能である。従って化学構造の似通ったもの同志を4つのグループに分類することが従来から行われてきた。一般的には飽和分、芳香族分、レジン分、アスファルテンの4組成分に分別される。なお、アスファルテンを除く3組成分をマルテンと称する。
引火点試験
JIS K 2207で規定されており、試料を規定の条件で加熱して小さな炎を油面に近づけたとき、油蒸気に引火する最低の試料温度を測定する。引火点の試験方法は4種類あるが、アスファルトではクリーブランド開放法を用いる。
加圧劣化試験(PAV=Pressure Aging Vessel)
PAVは、SUPERPAVEの「バインダ仕様」の中で規定された長期供用後のバインダ性状を室内で再現するための促進加圧劣化試験である。長期供用後の劣化を再現するPAVは、RTFOT(回転式薄膜加熱試験)またはTFOT(薄膜加熱試験)終了後の試料を用いて行う。PAVの基本的な加圧劣化条件は劣化温度:90~110℃、劣化時間:20時間、雰囲気:空気2.1MPa(300psi)である。
カンタブロ試験
ポーラスアスファルト混合物の骨材飛散抵抗性を評価する試験。マーシャル安定度試験用の供試体をロサンゼルス試験機(粗骨材のすり減り試験法に規定する機械)に入れ、鋼球を使用しないでドラムを300回転させ、試験後の損失量を測定する。
損失量(%)= |
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×100 |
ガラス転移点
二次転移点ともよばれ、高分子物質を加熱した場合に、ガラス状の硬い状態からゴム状に変わる現象をいう。この温度において、比容(比体積)、膨張係数、比熱などの物理定数が変化する。アスファルトは非結晶質の高分子物質とみなされているが、ガラス転移現象を示す。
共重合体
2種以上の単量体(モノマー)から重合体(ポリマー)が構成されるような反応を共重合といい、生成したものを共重合体(コポリマー)という。
-○-●-○-●-●-○-○-●-○-●- ランダム共重合体
-●-●-●-○-○-○-○-●-●-●- ブロック共重合体
グースアスファルト混合物
トリニダッドレイクアスファルト(天然アスファルトの一種)または熱可塑性エラストマーなどの改質材を混合したアスファルトと粗骨材、細骨材およびフィラーを配合して、流込み施工が可能な流動性と安定性が得られるように攪拌・混合したもの。一般に鋼床版などの橋面舗装に用いられる。
砕石マスチック混合物(SMA)
粗骨材の量が多く、細骨材に対するフィラーの量が多いアスファルトモルタルで粗骨材の骨材間隙を充填したギャップ粒度のアスファルト混合物。アスファルトモルタルの充填効果と粗骨材のかみ合わせ効果により耐流動性、耐摩耗性、水密性、すべり抵抗性、疲労破壊抵抗性を有する。これらの性能を生かして、重交通道路の表層や橋面舗装の基層や表層、リフレクションクラックの抑制層として用いられる。
針入度試験
JIS K 2207で規定されており、一定温度に保った試料に、規定の針が一定時間内に進入する長さを測定する。同一の条件のもとでは、硬いアスファルトほど針入度は小さく、柔らかいアスファルトほど針入度は大きくなる。
水浸ホイールトラッキング試験
舗装調査・試験法便覧B004に規定される、アスファルト混合物の水に対する耐久性を評価する試験。
水浸状態でトラバース走行を規定温度(60℃)で行い、アスファルト混合物の水による剥離状況を測定する。一般のホイールトラッキング試験機にトラバース機構、水浸機構を必要とする。水浸時間、タイヤの接地圧、走行速度、距離および走行時間などの試験条件が規定されている。
水浸マーシャル安定度試験
マーシャル供試体を60℃の恒温水槽に、通常48時間水浸後、マーシャル安定度を測定する試験。通常のマーシャル安定度試験のマーシャル安定度の値と水浸後のマーシャル安定度の値より残留安定度を求め、アスファルト混合物の剥離現象に対する抵抗性を評価する。
残留安定度(%)= |
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×100 |
塑性変形輪数
舗装道において、舗装の表層の温度を60度とし、舗装路面に49キロニュートンの輪荷重を繰り返し加えた場合に、当該舗装路面が下方に1ミリメートル変位するまでに要する回数で、舗装の表層の厚さおよび材質が同一である区間ごとに定められるものをいう。
粗骨材の剥離抵抗性試験
JPI-5S-27-86「アスファルト被膜のはく離性試験方法」で規定される試験で、粗骨材の剥離面積率を求める際に実施する。
アスファルトで完全に被膜した骨材を、ガラス板に広げて、80℃の水槽中に30分間浸し、剥離状態を観察する静的剥離試験が一般的である。アスファルト被膜の骨材からの剥離面積を百分率(%)で評価する。
粗骨材の剥離面積率
JPI-5S-27-86「アスファルト被膜のはく離性試験方法」で求められる試験値で、アスファルト被膜の骨材からの剥離のしにくさの程度を表す。特に耐水性が要求されるポリマー改質アスファルトⅢ型-WおよびⅢ型-WFにおいて、上限値を定めている。
たわみ性
荷重がかかったとき、相当量変形し、除去すると復元する性質。アスファルト舗装のように荷重によって多少たわんでも復元性のある舗装をたわみ性舗装といい、それに対してセメントコンクリート舗装を剛性舗装という。
タフネス・テナシティ試験
ゴム・熱可塑性エラストマーなどのポリマー改質アスファルトの性状試験の一種で、把握力(タフネス)と粘結力(テナシティ)を評価する試験。金属半球面をアスファルト試料中に埋め、30cm引き抜き、全体部分の面積をタフネス(N・m)、後半部分の面積をテナシティ(N・m)とする。ポリマー改質アスファルトH型、H型-Fなどは凝集力が大きいため、試料が30cm伸びずに金属半球面ではく脱することが多い。
ダレ試験
ポーラスアスファルト混合物の最適バインダ量を決定するための試験。バインダ量を変化させたアスファルト混合物を一定温度の乾燥炉で所要時間加熱養生し、ダレまたは付着によって損失したバインダ質量を測定する。養生器具は、一般にバットを用いる。
ダレ量(%)= |
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×100 |
注意:アスファルト混合物の養生温度は、使用バインダの特性によって異なる。また、アスファルト混合物のバットへの敷きならし厚さは均一にする。
中温化アスファルト舗装
中温化アスファルト舗装は、工事で使用する加熱アスファルト混合物の製造・施工温度を約30℃低減することができる中温化技術を用いた舗装である。また、中温化アスファルト舗装は、製造温度を低減することにより、所要となる燃料消費量が削減でき二酸化炭素排出量の抑制にもつながることから、低炭素アスファルト舗装とも呼ばれている。
中温化ポリマー改質アスファルト
中温化アスファルト舗装の施工に使用するポリマー改質アスファルトで、通常のポリマー改質アスファルトと同様に各種グレードがある。
期待される効果は、混合および締固め温度を下げられる効果以外に、通常の温度で混合した場合に、アスファルト混合物の作業性を改善することで舗装の品質向上に寄与する効果などがある。
透水性アスファルト混合物の透水試験
アスファルト混合物の透水性を評価する試験。室内で主に配合設計に適用する透水試験と現場において管理試験として行う現場透水試験がある。
室内での透水試験は、上端に越流口をもった円筒に直径約10cmの円柱状の供試体(マーシャル安定度試験供試体を利用できる)を入れ密着させ、円筒の上端から注水し、一定の水位を保ちながら、一定時間内の透水量を測定するものである。
現場透水試験は、透水試験器を舗装面に密着させて、試験器の透明アクリル製円筒に満たした水を、規定の位置より400ml流下させる時間を測定するもので、測定した時間(秒)から15秒当りの流下した水量を算出し透水量(ml/15s)とする。
注意:現場透水試験において、新設直後の路面は撥水することがあるので水洗してから試験を行う。
動的安定度(DS=Dynamic Stability)
アスファルト混合物の流動性に対する抵抗値を示す指標値。通常ホイールトラッキング試験による供試体のわだち掘れ変形量1mmあたりの試験輪の通過回数(回/mm)で表す。
軟化点試験(環球法)
規定のリングにアスファルトを充填し、試料の中央に規定の球を置き、水浴またはグリセリン浴中で浴温を上昇させ、軟化した試料が球の重みで一定の長さ垂れ下がったときの温度を測定する。
アスファルトは多くの化合物からなる混合物で、一定の融点を持たない。そのため、ある規定された条件下において軟化する温度を軟化点と名付け、これを測定するのが軟化点試験である。
熱可塑性エラストマー
高温では軟化して可塑性を示し、任意の形に成形できるが、常温ではゴム弾性を示すポリマーをいう。代表的なものに、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体やスチレン・イソプレン・スチレン共重合体などがある。
熱硬化性樹脂
熱または触媒などで化学反応が起こり、硬い三次元網状構造を持った高分子となるもの。硬化物は熱を加えても軟化することはなく、より高温に加熱すれば分解する。代表的なものに、エポキシ樹脂などがある。
はく脱
舗装表面の主として粗骨材の飛散現象をいうが、はく脱と呼ばれることもある。この飛散現象には、交差点部やカーブ部などでタイヤのねじれ作用によって引き起こされる飛散現象と、タイヤチェーンによる衝撃作用によって引き起こされる飛散現象とがあり、特に前者は夏季(高温時)に発生しやすく、後者は冬季(低温時)に発生しやすい。
剥離
アスファルト混合物中のアスファルトが、水の存在下で骨材表面から剥がれる現象をいう。これは舗装のひび割れやポットホールに関連するともいわれており、一般的にシリカ分の多い酸性岩は剥離しやすい。剥離の防止には、骨材の選定と消石灰や剥離防止剤の添加などが有効である。
薄膜加熱試験
JIS K2207で規定される試験。試料アスファルト50gを内径14cmの金属容器にとり、これを163℃に保った空気浴中で5時間加熱する試験で、質量変化率や針入度残留率などを測定することにより熱劣化による物性の変化を評価する。
アスファルトは混合物の製造時や舗設時に高温にさらされて熱による軽質分の蒸発や酸化、重合などによる硬化が生じる。薄膜加熱試験は、このような変化を評価しようとする試験である。
バインダの曲げ試験
主にポリマー改質アスファルトH型-Fの性能評価に適用する試験で、舗装調査・試験法便覧A063Tおよび当協会規格JMAAS-01に規定されている。
所定の寸法(2cm×2cm×12cm)の供試体を、試験温度(−20℃)に養生した、2点支持1点載荷方式で行うバインダの曲げ試験である。この試験から得られる仕事量(最大曲げ応力×最大曲げひずみ)およびスティフネス(最大曲げ応力/最大曲げひずみ)を特性値として評価する。
ホイールトラッキング試験(WT=Wheel Tracking Test)
アスファルト混合物の耐流動性を評価する試験。所定の寸法の供試体上を載荷した小型のゴム車輪を規定温度、規定時間、規定速度で繰り返し往復走行させ、単位時間あたりの変形量から動的安定度(回/mm)を求める。
注意:供試体の作製方法、試験温度、ゴム硬度、接地荷重、走行速度などが試験結果に大きく影響する。標準混合物による定期的な確認試験が望まれる。また、値が6,000(回/mm)にも達すると試験精度に問題があるため判定や値の取扱いには慎重を要する。
ポーラスアスファルト舗装
ポーラスアスファルト混合物を表層あるいは表・基層などに用いる舗装で、大きい空隙率を有することから、雨水を路面にすみやかに浸透させる機能やタイヤと路面の間で発生する音を低減させる機能などを有する舗装である。空隙率の大きいアスファルト混合物を使用するため、温度低下が早く、施工時の温度管理に留意する。
マーシャル安定度試験
円筒形供試体(直径101.6mm、厚さ63.5mm)の側面を円弧形の2枚の載荷ヘッドではさみ、規定温度(60℃)、規定載荷速度により荷重を加え、供試体が破壊するまでに示す最大荷重(安定度kN)とそれに対する変形量(フロー値1/100cm)を測定する。一般に、骨材の最大粒径が25mm以下のアスファルト混合物の配合設計に使用される。
明色バインダ
石油樹脂を主成分に、石油系の軟化剤、熱可塑性エラストマー、必要に応じて剥離防止剤や酸化防止剤を混合したもので、舗装用ストレートアスファルトやポリマー改質アスファルトに性状を類似させたものである。明色バインダは、一般のアスファルトと異なり透明度が高いため、色の鮮明な着色混合物や、骨材の色調を生かした自然色混合物のバインダとして適している。
ラテックス
高分子物質が乳化剤により、水中にコロイド状に分散したもので、エマルジョン(乳状液)の一種であるが、天然ゴムの樹液をラテックスと通称したことから、合成ゴムの乳濁液をラテックスと呼んでいる。代表的なものに、SBRラテックスなどがある。
ラベリング試験(チェーン式)
アスファルト混合物のタイヤチェーンによる摩耗や飛散に対する抵抗性を評価する試験。タイヤチェーンをつけた車輪を、所定の寸法の供試体上で回転させ、所定温度一定時間に摩耗した供試体の断面積(すり減り量cm2)を測定する。